夏河は標高2920m。甘粛省の奥地にあり、ラブラン寺という有名なチベット寺のある門前町である。
お坊さんが人口の半分ぐらいを占めているんじゃないだろうか。
えんじ色の袈裟になぜかショッキングピンクのショールを纏ったお坊さん達が沢山歩いている。
小さい街には一本のメインストリートが走り、西側が漢民族、東側がチベット族とパッキリ分かれていた。
夏河に到着
タラゲストハウスのドミトリーに落ち着く。
今回の旅では初ドミトリー。
男性のルームメートだったらちょっと嫌だなぁと思っていたけど、湖南省出身の女の子二人組がすぐに入ってきて一安心。結局女性onlyですごくくつろげたのだった。
明日一緒にラブラン寺へ行く約束をした。
宿の屋上からに出てみると、とってもいい眺め。
丈の低い草がびっしり生えた緑の山をバックに、金色の屋根をもつラブラン寺が見える。
お寺といっても、お坊さんの教育機関も兼ねているので広大な敷地を占めている。
建物の、オレンジやえんじなどチベット独特の色合いがとてもきれい。
所々から立ち昇るお香の煙や、人々が回すマニ車の音が一体となって、独特の雰囲気をかもし出している。
太陽光線の強さといい、ここはチベットなんだぞーと全ての要素が物語っていて、なつかしい空気を思う存分吸い込んだ。
ラブラン寺
朝からルームメイトの李佳と宇弘と共にラブラン寺へでかける。
彼女達はいまどきの女の子で(でもあとで同い年だと判明!)やりとりを見ていると面白い。でもちゃんと気を使って英語で説明してくれたりする。
ラブラン寺では、まず2000人のお坊さんの食事を準備するという台所へ。
外から覗くと中は真っ暗。でもそんな中巨大な釜がゴーンと鎮座していた。
すぐわきにある台所番のおじさん達の小屋へお邪魔する。大歓迎され、年長格のおじいさんがチベット式祈りの言葉を唱えながらプチトマト!をひとつずつくれた。
それからもツァンパはどうだ?パンは?雑炊は?と次々に食べ物をすすめてくれる。
ツァンパとはチベット人の主食で、きな粉のような粉なんだけど、それにバターと砂糖とバター茶を混ぜて団子状にした超豪華版を用意してくれた。
大きめにちぎって口に入れたが、すぐに後悔。ヤクバターの味がウゲッときた。しばらくおしゃべりして小屋を後にする。
その後もトイレ番のおじいさんの小屋にお邪魔したり、お坊さんと立ち話したり。
社交的なふたりのおかげでサラッと通り過ぎてしまうような場所まで見ることができた。
お寺の内部には、高い塀に囲まれた古びた建物が立ち並び、その間の細い路地をお坊さんが行き来している。
小学生ぐらいの小僧さんがとっても可愛い。
どこからともなくチベットホルンやシンバルの音が聞こえてきていた。
お土産を買いにいくという李佳・宇弘と別れ、10時から英語ツアーに参加。
なんとお客は私1人で、ガイド係のお坊さんに数ヶ所のお堂を案内してもらった。
お堂はそれほど古くなく特に印象には残らなかったが、お寺の中をお坊さんと一対一で散策するというシチュエーションに大満足。
昼食はまた二人組と一緒にとる。
この先も一緒に旅行できたらいいのに・・と言ってくれてすごくうれしかった。