今日はウイグル住宅街の細い路地をさまよい歩く。
でこぼこ並んだ土壁の民家には、それぞれカラフルなドアが取り付けられていて可愛らしいアクセントになっている。
ウイグルのお宅訪問
迷路のような路地では、まだ小学校に上がる前の子供たちが沢山遊んでいた。
カメラを向けると我も我もとポーズを決めたり、「ヤクシム!(こんにちは)」と声をかけたらはにかんだり、とっても可愛い。
しばらく歩いていると、民家の中がいったいどうなっているのか、とっても気になってきた。
実はこの地域、「カシュガル老城」という名前の保存地区になっていて、観光客は500円ほどの入場料を払わされるのだ。
ただの住宅街をウロウロするだけでお金をとるなんて!と内心納得いかなかったけど、ウイグル族のガイドさんが案内をしてくれるというので、料金を払ってついていくことにした
どうやら、観光客用に公開している民家がいくつかあるようだ。
入りたくてたまらなかったドアの中へ・・
まず中庭があり、そのわきに野菜を切ったりお茶を飲んだりできるくつろぎスペースがあった。
室内は薄暗いので、ここで日中過ごすようだ。
室内はカーペットが敷かれていて、母と娘が刺繍をしながらおしゃべりをしていた。
ほかにも金物工芸をしているおじさんの家、高台にある見晴らしのいい家など数件を案内してもらった。
どの家も、狭いながらも居心地がよさそうなのが印象的だった。
ロマンチック観覧車
夕方からは、街はずれにドーンとそびえる観覧車に乗りにいった。
この観覧車、いつ見ても動いていなくて「営業していないのかなぁ」と思っていたのだが、実はお客さんが来てはじめて動かすシステムになっているらしい。
他にはお客がいなかったので、料金の約70円を払い、私たちのためだけに観覧車を動かしてもらった。
二人だけのために回る観覧車・・・なんだかプロポーズのシチュエーションに使えそうなロマンチックさだ。残念ながら女同士だけど。
上空からカシュガルの街を見下ろしてみると、土造りの民家が並ぶウイグル人地区 が、近代的なビルの並ぶ漢人地区にどんどん侵食されている様子がよく分かる。
10年前はもっと素朴な街だったんだろうなぁ、10年後にはもっと変わってしまうんだろうなぁと寂しくなった。
Sちゃんとお別れ
次の日はSちゃんとの最後の日。
朝からウイグル職人街へと出かけた。
ギターのような楽器を作っている工房、花嫁道具らしいきらびやかな長持ちを売っている家具屋、金物屋などが立ち並ぶ。
それぞれの店の前には手作業をするおじさんや少年がいた。
昼ごろまで炎天下のなか街をブラブラし、ホテルに戻って休憩。あっという間にSちゃんがウルムチに戻る時間になってしまった。
バスターミナルで見送るとき、ジーンとしてしまう。
気心の知れたSちゃんと一緒の10日間は、一人ではしり込みしてしまうようなこともでき、とっても楽しかった。
久々のひとりの夜は、ちょっとホームシックぎみ。