シルクロード旅日記 ㉑次の目的地、カラクリ湖行き決定!

Sちゃんとの二人旅も終わり、今日はゆっくりしようと決める。

Photo by SH

午前中ダラダラ部屋ですごして充電したところで、国際バスターミナルへパキスタン行きのバスの下見にでかけた。

毎日1本、正午に出発しているようだ。

これからいよいよ国境のクンジュラブ峠を越えてパキスタンかと思うと、ワクワクしてくる。

カラクリ湖行き決定!

それから、なにか情報収集できないかと、色満賓館にあるジョンズカフェへ行ってみた。

敦煌やトルファンにも支店があるジョンズカフェだが、ここが本店らしく当のジョン氏がいた。

「ジョン」とはいえ、バリバリの中国人のおじさん。でも英語がしゃべれる。

彼にカラクリ湖の話を聞いてみた。

カラクリ湖というのは、カシュガルからパキスタン国境へ行く途中にある湖なのだけど、普通のバスはそこを素通りしてしまう。

でも、湖の周りにはムスタグアタなどの7000メートル級の山がそびえ、と~ってもきれいだそうなので、私はぜひそこで一泊してからパキスタンへ向かいたいと思っていたのだ。

すると、ジョン氏がとっても耳寄りな話を教えてくれた。

彼がムスタグアタ登山隊のために手配したチャーターバスが、あさってカシュガルを出発するという。

それに一緒に乗れば、カラクリ湖で降ろしてあげるよ。しかも普通の乗り合いバスと違って、途中の風光明媚な地点では停まって写真もとれるし、いいよ~、と。

200元(3000円)でどう?と言われた。

さっき下見してきた乗り合いバスの料金は40元ほどだったので、それは高すぎる!

「いくらならいいの?」と言われて、「(半額の)100元なら」と言うと「それでいいよ」と言われてあっさり話がまとまってしまった。ジョン氏にしてみれば、丸々懐に入るお金だもん。そりゃいいはずだよな~。

まぁいいか。乗り合いバスよりもラクそうだし。

よーし、これでカラクリ湖もゆっくり楽しめるぞ~!

ローカルのお宅訪問

午後、カシュガルの中で一番気に入っている旧市街をウロウロ。

小腹が空いたので、道端の店でサムサ(羊肉のパイ)を買おうとした。

Photo by SH

するとお客のウイグル人のおじさんが、フレンドリーに「まぁ座れ、座れ」と言ってきて、やかんのお茶を注いでくれた。

「ヤプン(日本)?」と聞かれ、そうそう、とうなずく。

結局サムサのお金もおじさんが払ってくれて、しばらくおしゃべり。

彼はウイグル語でしゃべるので、90%以上何を言っているのか分からないんだけど、適当に想像して返事をしたり、あいづちを打ったり。

そのうちに家においでとさそわれて、まぁ地元のおじさんだし、奥さんもいるというし、とりあえずついていくことにした。

Photo by SH

デコボコのウイグル住宅街にあるおじさんの家は、まわりの家と比べても小さめで、あまり裕福ではなさそうだ。

中庭に小さな炊事コーナーがあり、家の中には小さな部屋が二つあった。

狭いながらも壁にはカラフルな布を飾ったりして、小ざっぱりと居心地よさそう。

奥さんは不在だったが、奥さんのお姉さんらしき人がいて、カシュガルの定番土産の四角い民族帽の刺繍をしている最中だった。

「まぁ手でも洗いなさい」と、お姉さんが水差しで、私の手に水を流しかけてくれる。まるで江戸時代の旅籠みたい。

突然訪問した言葉の通じない外国人なのに、客として迎えてくれている感じが伝わってきて嬉しくなった。

スパイスの入ったお茶と、カピカピに乾燥したナンを出してもてなしてくれた。

言葉は通じないはずなんだけど、お姉さんは私が持っていた民族帽を袋からひっぱりだしてかぶってニヤリとしたり、私にかぶせて鏡を見せてくれたり。

「まぁいい時計してるわねぇ」とばかりに私の腕をとってみたり。

身振りや顔の表情でなんとかなるものだ。

おじさんはあまり口を挟まず、お姉さんと私の会話をニコニコ聞いていた。

「もうすぐ奥さんが帰ってきて夕飯をつくるから食べていきなよ」と言ってもらったのだが、そろそろ疲れてきたのでおいとますることに。

ひょんなことからとても面白い時間を過ごすことができて、やっぱり一人旅もいいものだと思った午後だった。

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