シルクロード旅日記 ㉓カラクリ湖のはずがムスタグアタへ

6日間お世話になった天南飯店をチェックアウト。

色満賓館へ行き、登山家たちと共にバスに乗り込んだ。

一行は中国人&韓国人7人組で、山東省の青島などから標高7546mのムスタグアタ山に登りにきたらしい。

カラクリ湖へ出発!

カフェのオーナー、ジョン氏もバスに乗り込んできた。(後で知ったのだが、彼も登山隊の一員らしい)

バスが出発すると、一人浮いている私を「日本朋友」だと紹介してくれた。

畑やポプラ並木の続くカシュガル郊外を抜けると、あたり一面グレーの石ころ砂漠。

カシュガルは本当にオアシス都市なんだなぁと実感した。

2007 08 20 China Xinjiang Karakoram Highway Kashgar to Tashkurgan” by Anthony Maw is licensed under CC BY-SA 3.0

いきなりのど自慢

大分走ったところで、バスのドライバーが「眠くてどうしようもない。10分だけ寝させてくれ」と言い出した。

そりゃぜひ寝てください。命には代えられません。

ということで、何にもない田舎の道端で休憩。

近くには川が流れ、緑の草地の上にはヤギが一匹つながれていて、とってものどかな雰囲気。

そんな場所で登山家の男たちはいつのまにやら輪になって、のど自慢大会がはじまった。

みな山男だけあってか歌がうまい! 手拍子にあわせて順番に歌ってゆき、とうとう私の番になってしまった。

断りきれずに、これなら知っている人もいるかなと思って「花」を歌ってみた。

歌詞も適当だし、とても恥ずかしかったが、場の空気を保つことができてホッ。

いかつい男たちの、ほのぼのしたひまつぶし。皆との距離が一気に縮まった気がした。

いよいよカラクリ湖、のはずが・・・

それからまたバスでさきへ進む。

途中、砂湖というところで写真休憩になったが、澄んだ湖のバックに大きな砂山が広がり、とても不思議な雰囲気の美しいところだった。

Bulunkou River Sand Dunes” by David Stanley is licensed under CC BY 2.0

そしてバスは高度をあげてゆき、窓の外にはコングル山 (7719m) などの雪山が見えはじめた。と~っても格好いい。

Kongur Tiube” by David Stanley is licensed under CC BY 2.0

ただせっかくの眺めなのにうとうとしてしまって、気がつくともうカラクリ湖の横を走っていた。

湖は思っていたより小さかったが、コバルトブルーの水の色がとてもきれい。

ちょっと趣味の悪い中国風の門をくぐりぬけると、湖畔に宿泊施設と食堂が建っていた。

喀拉库勒湖 – Karakul Lake – 2015.04 – panoramio” by rheins is licensed under CC BY 3.0

ここで私は降りるのか、と思いきや、ジョン氏が何も言わないので、そのままバスに乗り続けることにした。

いや、本来の目的はここで降りることだったのだけど、この登山家一行といるのがとても楽しかったので、とりあえずついていってみようと思ったのだ。

Muztagh Ata Xinjiang China” by Jialiang Gao is licensed under CC BY-SA 3.0

バスは小さな村を通り越し、草原地帯でストップ。

正面にはムスタグアタ。カシュガルを出発してから8時間ちかく経っていた。

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