6日間お世話になった天南飯店をチェックアウト。
色満賓館へ行き、登山家たちと共にバスに乗り込んだ。
一行は中国人&韓国人7人組で、山東省の青島などから標高7546mのムスタグアタ山に登りにきたらしい。
カラクリ湖へ出発!
カフェのオーナー、ジョン氏もバスに乗り込んできた。(後で知ったのだが、彼も登山隊の一員らしい)
バスが出発すると、一人浮いている私を「日本朋友」だと紹介してくれた。
畑やポプラ並木の続くカシュガル郊外を抜けると、あたり一面グレーの石ころ砂漠。
カシュガルは本当にオアシス都市なんだなぁと実感した。
いきなりのど自慢
大分走ったところで、バスのドライバーが「眠くてどうしようもない。10分だけ寝させてくれ」と言い出した。
そりゃぜひ寝てください。命には代えられません。
ということで、何にもない田舎の道端で休憩。
近くには川が流れ、緑の草地の上にはヤギが一匹つながれていて、とってものどかな雰囲気。
そんな場所で登山家の男たちはいつのまにやら輪になって、のど自慢大会がはじまった。
みな山男だけあってか歌がうまい! 手拍子にあわせて順番に歌ってゆき、とうとう私の番になってしまった。
断りきれずに、これなら知っている人もいるかなと思って「花」を歌ってみた。
歌詞も適当だし、とても恥ずかしかったが、場の空気を保つことができてホッ。
いかつい男たちの、ほのぼのしたひまつぶし。皆との距離が一気に縮まった気がした。
いよいよカラクリ湖、のはずが・・・
それからまたバスでさきへ進む。
途中、砂湖というところで写真休憩になったが、澄んだ湖のバックに大きな砂山が広がり、とても不思議な雰囲気の美しいところだった。
そしてバスは高度をあげてゆき、窓の外にはコングル山 (7719m) などの雪山が見えはじめた。と~っても格好いい。
ただせっかくの眺めなのにうとうとしてしまって、気がつくともうカラクリ湖の横を走っていた。
湖は思っていたより小さかったが、コバルトブルーの水の色がとてもきれい。
ちょっと趣味の悪い中国風の門をくぐりぬけると、湖畔に宿泊施設と食堂が建っていた。
ここで私は降りるのか、と思いきや、ジョン氏が何も言わないので、そのままバスに乗り続けることにした。
いや、本来の目的はここで降りることだったのだけど、この登山家一行といるのがとても楽しかったので、とりあえずついていってみようと思ったのだ。
バスは小さな村を通り越し、草原地帯でストップ。
正面にはムスタグアタ。カシュガルを出発してから8時間ちかく経っていた。