夏河から蘭州へ戻ってきた夕方、次の目的地嘉峪間までの鉄道の切符を買いに行った。
中国での切符買いは悪名高い。
割り込みされつつ長蛇の列に並んだ挙句に、窓口のおばさんは調べもせずに「没有(メイヨー)」(ありません、という意味)と言うという。
恐れつつ、蘭州駅へと向かった。
恐怖の切符購入
蘭州駅には窓口がたくさんあり、10分ほどで順番が回ってきた。
窓口のお姉さんも割と愛想がよい。ホッとしてあらかじめ用意してきた行き先、列車番号などを書いたメモを渡した。
が、しかし! 返ってきた答えはやはり「没有」。 しかも調べもしてないくせに!!
とっさに「なぜ?」と聞きたいのだけど、このときはまだWhyに当たる単語を思い出せずにいた。
分けがわからないゆえに粘っていると、上役らしい別のお姉さんがやってきて、ようやくパソコンをカチャカチャやりはじめた。
「その日はもうないわ」「じゃあ別の日でいいです」とやりとりをして、またカチャカチャ。
そしてなんだかんだの結果「やっぱり、第一希望の日でOKよ」と、チケットを渡された。
なーんや、結局あるんやん!!
このやりとりに費やした十数分間はいったいなんだったのだろうか。中国では結局粘った者が勝ちなのだと悟ったのだった。
蘭州の街
夏河までの往復で疲れたので、一日休養することに。
人口300万人の大都市、蘭州をウロウロしての印象は、みんなオシャレだということ。 スリムな体にワンピースとサンダル姿がよく似合う人が多い。
一方私はといえば、ムサくるしいトレッキングパンツにTシャツ、運動靴で、間違いなく一番イケていない格好だった。
街の中心部にあるスーパーマーケットには、見覚えのあるブランドの化粧品がズラリと並び、明るい店内は日本の店とほとんど変わらなかった。
違うことといえば、なぜか食料品売り場が最上階にあることと、牛乳がビニール袋に入って売られていることぐらいだった。
スーパーからの帰り道、和政商場という屋台街を歩いてみた。
豚足、カニ、ザリガニ、タニシなど、茶色系のテカテカした煮物が目に付く。
看板のつもりなのだろうか、黒ずんだ羊の頭がい骨を店先に並べている店が多く、ちょっと気味が悪くて退散してきた。
宿に戻る途中、上海小籠包の店に入った。1かご2.5元(40円)ととても安い。不揃いの包子だったけどおいしかった。
断崖の石窟寺院、炳霊寺(ピンリンスー)へのツアーだ。