オーバーランドトラック5日目。
今日はサイドトリップでタスマニア最高峰、マウント・オッサを目指します。
思っていたよりハードな登山でしたが、どこを見ても絶景!
7日間の中でピカイチのハイライトと言える一日でした。
2021年12月26日、曇り時々晴れ、距離:8.6㎞+5.2㎞(Mt Ossa)
ぺリオン・ハットの朝
昨日ゆっくりしたおかげで、今日はほかの人たちよりも早起き(とはいえ6時半)。
外のデッキで出発準備をしていると、レンジャーが通行証をチェックしにやってきました。
数日間の天気予報を教えてもらい、明日のサイドトリップとしてある3つの滝のうちどれがおススメかを尋ねると、
「どれもいいけれど、あえて選べば3つ目のハーネットフォールかな。そこでだけ泳げるからね」と。よし、明日はそこに行こう!
ぺリオン・ハット➝ぺリオン・ギャップ
8:10→10:00 (1h50min)、4㎞
今日のルートはとても単純。
まずはぺリオン・ギャップ(峠)まで4㎞登り、そこからタスマニア最高峰マウントオッサ(標高1617m)を往復、最後にぺリオン・ギャップからキアオラ・ハットまで4㎞下ります。
歩き始めてすぐ、森の中へ。
20分ほどで休憩場所があり、すぐ横に、滑り台みたいにゆるやかな滝がありました。
どんどん登っていくと次第に空が明るくなってきて、今日の中間地点ぺリオン・ギャップに到着!
峠にはウッドデッキがあり、ここからマウントぺリオンイースト(1433m)とマウントオッサ(1617m)、2つの山頂へ登ることができます。
私たちもザックを置いて、マウントオッサを目指して出発!
マウント・オッサ登山
10:05→頂上12:30→14:55(計5h弱)、5.2㎞
進行方向は曇り空で、目指す山頂は見えません。でも、天気が良くなることを信じて・・まずは長~い階段。
階段を上りきると、マウントオッサの手前にあるマウントドリスが近づいてきました。
スコパリアという花が色とりどりに咲いていてとってもきれい!
マウントドリスの山腹をぐるりと回るように歩いていきました。石畳があり、手入れされた庭園のような、すてきな雰囲気でした。
さらに眼下には原生林の海!マウントオッサに登る気力がないときには、ここだけでも十分に楽しめるはず。
マウントドリスを過ぎると、いよいよマウントオッサが近づいてきました。
猫の耳のようなツインピークの向こうに頂上があるようです。
マウントオッサの山腹に取りつくと、しだいに登りが急になってきました。
猫の耳の間。大きな岩をよじ登るようにして進んでいきます。
左右の岩肌が大迫力!
途中かなり危険な個所がありましたが、鎖などはなく、あくまでも自力で歩くようでした。
ふと来た道を振り返ると、この景色。
ぴょっこりした山は、マウントぺリオンイースト。
なんとか“猫の耳”の向こう側に出ると、マウントオッサの頂上が見えてきました。
あとひと頑張り!
とうとう岩ゴロゴロの道を登りきりました。すると、そこに待っていたのは不思議な光景!
ガイドブックには「日本庭園 (Japanese Garden)」と紹介されていますが、私の頭にパッと浮かんだのは「天空の城ラピュタ」。
周りの雲がどんどん移動していき、まるでラピュタの庭にいるみたいな気分でした。
庭園からゆるやかに登って頂上へ。
頂上のあたりには車ぐらいの大きさの岩がゴロゴロ。
岩と岩の間には深~いすき間が空いていてスリル満点。
思うように歩き回れず、本物の頂上にはたどり着けませんでした。でも行ったところで山頂の印はないはず。
フリーズドライカレーピラフのお昼ごはんを食べ、ゆっくりと景色を堪能しました。
そして下山。
絶景の中を下っていきます。写真をたくさん撮りたいけれど、カメラにかまけていると足を踏み外しそう・・。
登るときに苦労した岩場は、下りの方がもっと怖かったです。
マウントドリスの横でワラビー発見!おじさんのような表情でした。
午後3時前、無事にぺリオンギャップにもどってきました。
と、ここで私たちのザックがカラウォン(カラスのような賢い鳥)の被害にあっていました。
ザックカバーをかけて行ったのですが、カバーがかかっていない部分のチャックが開けられて、中身が引きずりだされていました。
幸い食べ物は入れていなかったのですが、ヘッドランプと毛糸の帽子が近くに落とされていました。カラウォン恐るべし。
ぺリオン・ギャップ➝キアオラ・ハット
15:05→16:15 (1h10min)、4㎞
ここからは再び本道にもどり、今日の山小屋、キアオラハットを目指します。
しばらくはスコパリアの咲き乱れる高原地帯。風が冷たいものの、爽快な道でした。
それからどんどん下ります。
マウントオッサ登頂の充実感で足取りも軽く、1時間ちょっとでキアオラハットに到着しました。
キアオラでテント泊
キアオラハットはとても小さく、ダイニングテーブルは2つ。
その奥に計16人寝られる二段ベッドがあるだけでした。
これから他の子連れ家族たちがヘトヘトでやってきて、きっと小屋で寝たいと思うはず。
私たちはまだ時間に余裕があるし、せっかく持ってきたテントで一度ぐらいは寝てみないと、ということで、テント泊することに。
小屋から少し離れた場所に、テントのためのウッドデッキがいくつもありました。
デッキにはテントを固定できる鎖がついており、ペグは必要なかったです。夫の荷物、あと1キロは軽くなってたかも。
テント場からはすぐ向かいに山が見えました。なかなかのナイスビュー。
この日は結構寒かったので、テントを立てたあと小屋の中でお茶休憩。
それからまだ5時過ぎだけどお腹ペコペコなので夕飯に突入。フリーズドライのマッシュポテトとビーフシチューが最高においしかったです。
そうこうしているうちに小屋が混みあってきたので、私たちも食後はサッと撤収。子供たちは、他の家族の子供たちと二段ベッドの上でまたもやトランプ大会。
夜9時、小雨の降る中テントで眠りにつきました。