旅の疲れか体調がイマイチだったこともあり、タシュクルガンでは2日間ゆっくり。
そして7月1日、いよいよクンジュラブ峠を越えてパキスタンへ向かうことにした。
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No Bus Today!
朝9時に宿をチェックアウト。
バスチケット売り場に並び、やっと自分の番が来たので張り切って「ススト(パキスタンの国境の街)まで!」
すると、返ってきた答えは「No bus today!」
ガーーン。私の中国ビザ、明日で切れるんですけど・・・。
窓口のおじさんは「明日はバスがあるから」というので、それを信じるしかない。
またバックパックを背負いなおして、今度はバスターミナルのすぐ横にある交通賓館の安いドミトリーに再度チェックイン。1泊10元、150円なり。
あ~あ。今日はすっきり晴れていて、絶好のクンジュラブ峠越え日和だと思ったのになぁ。
仕方ないので、また石頭城に行きスケッチブックを広げてみたり、昼寝をしたり。
タシュクルガンの素顔
夕方、街はずれの湿原地帯まで足を伸ばしてみた。
街の中心部が漢民族の居住区になっているのに対し、湿原地帯にはタジク族の民家が立ち並んでいる。
土造りの素朴な民家の前では、女性たちが座りこんでせっせと刺繍にはげんでいた。
土の道をぶらぶら歩いていると、小学校帰りの女の子がふたり、話しかけてきた。
名前を教えあって歩き出すと、さりげなく私の手を握ってくる。
とっても愛らしいザラザラの手。しばらく行くと彼女たちの家につき、バイバイをしてまたひとり歩き出す。
今度は草原の中から、10代の兄妹が声をかけてきた。
羊と牛の放牧にきているらしく、一緒に座りこんでしばらくおしゃべりした。
中学生の彼女たちは第一言語がタジク語。第二言語はウイグル語で、中国語はあまり話せないのだといっていた。
それでもお互い質問しあって、1時間ほどもおしゃべり。
「あなたは私の友達よ」と言ってくれたときにはとても嬉しかった。
カシュガルにさえ行ったことがないという彼女たち。一生タシュクルガンで生きてゆくんだろうな・・・。
タシュクルガンは、メインの漢民族地帯を歩いているときには、なんだかそっけない街だなぁという印象。
けれど、タジク地帯へ足を踏み入れるとガラリと印象が変わった。
夕飯はウイグル名物ラグ麺。どうかこれが食べ納めでありますように!