シルクロード旅日記 ㉗タシュクルガンから出発したいのに・・

旅の疲れか体調がイマイチだったこともあり、タシュクルガンでは2日間ゆっくり。

そして7月1日、いよいよクンジュラブ峠を越えてパキスタンへ向かうことにした。

No Bus Today!

朝9時に宿をチェックアウト。

バスチケット売り場に並び、やっと自分の番が来たので張り切って「ススト(パキスタンの国境の街)まで!」

すると、返ってきた答えは「No bus today!」

ガーーン。私の中国ビザ、明日で切れるんですけど・・・。

窓口のおじさんは「明日はバスがあるから」というので、それを信じるしかない。

またバックパックを背負いなおして、今度はバスターミナルのすぐ横にある交通賓館の安いドミトリーに再度チェックイン。1泊10元、150円なり。

あ~あ。今日はすっきり晴れていて、絶好のクンジュラブ峠越え日和だと思ったのになぁ。

仕方ないので、また石頭城に行きスケッチブックを広げてみたり、昼寝をしたり。

タシュクルガンの素顔

夕方、街はずれの湿原地帯まで足を伸ばしてみた。

街の中心部が漢民族の居住区になっているのに対し、湿原地帯にはタジク族の民家が立ち並んでいる。

Shi Tou Cheng” by Acstar is licensed under CC BY-SA 3.0

土造りの素朴な民家の前では、女性たちが座りこんでせっせと刺繍にはげんでいた。

土の道をぶらぶら歩いていると、小学校帰りの女の子がふたり、話しかけてきた。

名前を教えあって歩き出すと、さりげなく私の手を握ってくる。

とっても愛らしいザラザラの手。しばらく行くと彼女たちの家につき、バイバイをしてまたひとり歩き出す。

阿拉尔古孜湿地 – Alarguz Wetlands – 2015.04 – panoramio” by rheins is licensed under CC BY 3.0

今度は草原の中から、10代の兄妹が声をかけてきた。

羊と牛の放牧にきているらしく、一緒に座りこんでしばらくおしゃべりした。

中学生の彼女たちは第一言語がタジク語。第二言語はウイグル語で、中国語はあまり話せないのだといっていた。

それでもお互い質問しあって、1時間ほどもおしゃべり。

「あなたは私の友達よ」と言ってくれたときにはとても嬉しかった。

カシュガルにさえ行ったことがないという彼女たち。一生タシュクルガンで生きてゆくんだろうな・・・。

タシュクルガンは、メインの漢民族地帯を歩いているときには、なんだかそっけない街だなぁという印象。

けれど、タジク地帯へ足を踏み入れるとガラリと印象が変わった。

夕飯はウイグル名物ラグ麺。どうかこれが食べ納めでありますように!

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