カトマンズの旧王宮ダルバール広場。
カトマンズ一の観光名所で、古くて素晴らしい建物が広場のあちこちに立ち並んでいます。
2015年の地震で甚大な被害を受けてしまいましたが、少しずつ復興が進んできているようです。
ダルバールスクエアで絶対にやっておきたいのは、ネパールならではの生き女神様“クマリ”に会うことです。
現在のクマリは、2017年9月に選ばれたばかりでわずか3歳。かわいらしい、けれど風格のある少女です。
どうやったらクマリに会えるのか、その方法も含めて、私たちが訪れたときの体験談をお伝えしたいと思います。
ダルバールスクエアの入り口
旧市街からダルバールスクエアへは、明確な境界線があるわけではありません。
インドラチョーク方面からくると、このような感じで突然立派な寺院が現れます。
これはタレジュ寺院。1564年の建築です。タレジュの女神さまの化身がクマリです。
獅子のような胸、鹿のような腿、牛のようなまつ毛を持っていること、これまで血を流したり、病気をしたことがないことなど、様々な条件をクリアしたサキャというカーストの少女が、たったひとり選ばれることになっています。
チケットカウンター
ダルバールスクエアに入るためには、外国人はチケットを購入しないといけません。
道路沿いにチケットブースがあり、外国人とみると係員がやってきて、入場料を払うように言われます。
大人1名1000ルピー(約1000円)。
ネパールの物価からすると激高です。ちょっとひるみましたが、ここまで来たからには入場することに。
ちなみに子供の分は無料にしてくれました。
クマリに会うためには、チケット購入時に係員に
「クマリは何時に見られますか?」と尋ねましょう。
1日に何度見られるかはその時々によると思いますが、係員は大体の時間を把握していて、教えてくれます。
私たちのときは午前10時ごろと言われました。
カーラ・バイラブの像
チケットカウンターから少し進むと、左手にカーラ・バイラブの像が見えてきます。
シバ神の化身で、とってもカラフル。
お参りの人でにぎわっています。
カーラ・バイラブの像の横では、ハトのエサを売っていました。
でもすでにハトはわんさかいるので、これ以上エサをあげると取り囲まれて大変なことになりそうです。
このハトのいる広場では、地震で柱から落ちた石像が、そのときのままになっていました。
クマリの館
カーラ・バイラブの像を過ぎてまっすぐ行くと、すぐに正面に、白いこま犬のような像がある、古めかしい建物が見えてきます。
ここがクマリの館。3歳の生き神様が住んでいるお屋敷です。
クマリは年に数回、特別なお祭りのときにしか、この館から外出しません。
こま犬の間の入り口を入ると、館の中庭に出ます。
クマリは3階中央の小窓から顔を見せてくれるはずです。
それまでしばらく中庭で待つことになります。
10時と言われたのに、時間を過ぎても全然お顔を出してくれる気配がありません。
そのうちに続々と観光客が集まってきました。
10時20分ぐらいになってから、「カメラを下すように」「撮影厳禁です」という声が飛び交い、ちょっと張り詰めた雰囲気に。
そして、ようやくクマリとのご対面!
チラリと10秒間ぐらい、中央の窓からお顔を見せてくれました。
目のふちに特徴のある黒いお化粧をした、つぶらな瞳の幼い女の子。
まだ3歳なのに、両親と離れてネパールの国や国民のために、生き神様としての役目を果たしているんですね。ご苦労さまです。
ネパールの人たちがずっと昔からあがめてきたクマリ。
観光客はただクマリを見上げるだけですが、ネパールの人たちは手を合わせて一心に拝んでいます。その姿がとても印象的でした。
お顔を見られたことで、私たちにもご加護があるような気がしました。
お土産広場
クマリ様にも会えたことだし、あとはのんびりダルバールスクエアを見て回ります。
クマリの館の東側にバサンタプル広場という広い場所があり、
ナイフやお面、チェス、アクセサリーなど、いろんなものを並べて売っていました。
ここはお昼ぐらいからもっとにぎやかになりそうです。
ハヌマンドカ
次に向かったのはハヌマンドカ。
下の写真の金の入り口の向こうには、昔王様が住んでいた建物があります。
この赤い像がハヌマン(サルの神様)ですが、像の前には本物のサルがいて、色々と悪ふざけをしていました。
日本の援助の看板が左に見えています。
金の入り口をくぐると、立派な建物に囲まれた中庭がありました。
地震前は建物の中が博物館になっていたようですが、今は補修工事中のため立ち入り禁止。
そのかわり、建物の1階には歴代の王様の写真などが展示してあります。
つい最近まで実際に使われていた、王族の結婚式のときに花嫁がのった輿や、お葬式のときの輿も展示してあって、とても興味深かったです。
まとめ
ダルバールスクエアは、クマリの館をはじめ、いたるところがフォトジェニック。
ネパールのいにしえの職人さんたちの手仕事が光る装飾が、あちらにもこちらにもありました。
皆さんもネパールならではの体験をしに行ってみませんか?