カイロから夜行列車に乗り、朝アスワンに到着。
エジプト4日目のこの日は、アブシンベル大神殿まで往復し、夜アスワンに戻ってきました。
アスワンからアブシンベルへ
アブシンベルまで日帰り往復の車は、今夜宿泊予定のホテル Meshra Katto にあらかじめ手配をお願いしておきました。
車での往復だけ、ガイド入場料はなしで、5人でUS$155でした。
列車到着後、駅前で10分ほど待つと、大きめのバンが迎えにきてくれました。
朝9時半、出発! アブシンベルまでは約300㎞の道のりです。
アスワンの街を抜けると空港への分岐が現れ、そのあとはず~っとひたすら砂漠です。
今回は行けなかったバハレイヤオアシスにありそうな、黒砂漠っぽい小山がいくつも。
2時間ぐらい走ったところの、砂漠の真っ只中のドライブインでトイレ休憩。
ミニカップに入ったコーヒーは1杯50ポンド(約250円)と、割高でしたが、他に全く競合相手のいない状況なので仕方ありません。
アスワンを出てから3時間半かかって、ようやくアブシンベル神殿に到着しました。アブシンベル、遠かったです。
アブシンベル大神殿
到着したのは午後1時。ドライバーとは1時間後に駐車場で待ち合わせして、大神殿へと向かいました。
真っ青なナセル湖を横目に見ながら少し歩きます。エジプトでも一番南に位置しているだけあって、冬だというのに日差しが強いです。
そして、どーんとアブシンベル大神殿が現れました。
外にも中にもラメセス二世。
レリーフの細かさが美しい。
エジプト旅行で見たはじめてのレリーフだったので、「ここもすごい、あそこもきれい」と目移りしながら神殿内部を見て回りました。
神殿の一番奥にある至聖所。一番左の冥界の王にも光が当たっている気がしますが・・。
色々見どころのある神殿のなかでも一番感動したのは、神殿内にいくつかある小部屋。
神殿のメインの部分には観光客がそれなりにいましたが、小部屋はいくつもあって、あまり人も来ません。
薄暗く、天井が迫ってくるような狭い部屋に壁画がびっしり。
ひとりきりでレリーフを見つめていると、3000年前の世界にタイムスリップしてしまいそうな気がしました。
アブシンベル小神殿
大神殿の隣にあるのは、ラメセス二世の王妃ネフェルタリのための小神殿。
内部にはハトホルの柱が並んでいて、大神殿よりもこざっぱりした雰囲気。
さすが、王妃のための神殿だけあって、女性的で優美な壁画がたくさん描かれていました。
アスワンまでの帰路
1時間で2つの神殿を見終え、駐車場へ。
駐車場横にあったカフェで缶ジュースを買おうと思いましたが、値段を尋ねると1本US$5と。750円!?
値切りましたが、$4までぐらいしか下がらず、あきらめました。アブシンベルの物価恐るべし。
帰り道もまた同じドライブインで休憩。アスワンからアブシンベルの間にはこのドライブインしかないようです。
白い車が私たちの乗った車です。
運転手は2人。もともとの運転手が友達を連れてきて、始めは「なぜ?」と思ったけど、片道3時間半のほぼ直線道路だったので、彼らがおしゃべりしながら運転してると居眠りの心配がなくて、安心して乗っていられました。
アブシンベルを午後2時半に出発して、アスワンに到着したのは午後6時。もう真っ暗になってしまいました。
今夜のホテルはエレファンティネ島にあるのですが、車の運転手がホテルと連携してくれて、アスワンの船着き場にボートが迎えにきていました。ゲストハウスレベルの宿ですが、ボートでホテルにチェックインって、高級リゾートのようでうれしかったです。
ホテルについてはまた次の記事で紹介します。
アブシンベルの感想 ~行くべき?行かないべき?~
アブシンベル神殿へ行くべきか、行かないべきか、実は出発前にとても迷いました。
理由は、アブシンベルはアクセスが悪く、丸一日がかりになってしまうし、車に一日7時間も乗っているのが嫌だったから。
アブシンベルに行かない場合、ルクソールでの連泊日数を増やしたりして、もっとのんびりできそうだと思ったのです。
ただ、旅の計画を相談したエジプト人の友人に「アブシンベルには行かなくても、アスワンは他の街と全然違う雰囲気でいいところだから絶対行った方がいい」と言われ、「アスワンまで行くのならやっぱりアブシンベルにも行っておくか」という感じで、結局行くことにしました。
実際行ってみた感想は、やっぱり遠かった!です。
前日も一日中観光をして、さらに夜行列車にゆられ、その上でのアブシンベルまでの長距離移動だったので、いくら車の中で居眠りし放題とはいえ疲れました。
神殿を目にしたときも「やっと着いた・・」という思いの方が大きく、それほどの感動はこみあげてきませんでした(もったいない!)
アブシンベル神殿は、人によってはエジプトで一番感動する遺跡だそうですが、体力的、精神的な余裕があってこそ、感動が湧いてくるものなんだと思いました。
ただ、やはり一生に一度は見てみたい遺跡なので、とりあえず行けたことはよかったです。でないと、「どうしてあの時、ほんのちょっと無理してでも行かなかったんだろう!」と後悔しそうなので・・。
でも二度目の楽しみに置いておいておく、という考えでもよかったかもとも思います。