
エベレスト街道を個人でトレッキングするための時期やルート選び、日程設定のコツを私たちの実例とともにご紹介したいと思います!
季節について
まず、トレッキングの季節ですが、行く時期によってルートの雰囲気やロッジの混み具合も変わりますし、寒さの程度に合わせたギアの準備も必要になってきます。

ベストシーズンと季節ごとの違い
春(3〜5月):暖かく花も咲き人気のシーズン。ただし天候はやや不安定で、午後は雲で山が隠れることも。
秋(10〜11月):雨季明けで天候も安定し、素晴らしい景色が楽しめるベストシーズン。ただしトレッカーの数は多く、ロッジが満室になることも。
冬(12〜1月):寒さが厳しいオフシーズンだが、日中は青空が広がり展望は抜群。トレッカーの数は少なく、静かにトレッキングを楽しめる。
雨季(6〜9月):雨で道の状態が不安定な時期。山の展望は期待できないが、緑豊かな景色が広がり、高所ではブルーポピーが見られるかも。
注意点として、10月はベストシーズンと言われていますが、ここ数年、10月中旬まではモンスーンの影響で雨や雪が降ることが多いようです。また、1月中旬から2月中旬までは厳冬期になるため、一般的にはおすすめされないようです。
私たちの場合とおすすめ時期
私たちはオフシーズンの12月7日~29日の間に歩きました。
休みの都合でやむなくこの時期にしたのですが、天気は毎日ほぼ快晴で、全行程で薄曇りの日が1日あっただけでした。トレッカーも少なく、自分たちのペースでゆっくり歩きながら、最高の景色を楽しむことができました。
寒さに関しても、高所での朝晩はとても寒かったですが、ダウンの装備を身に着けると我慢できるレベル。昼間は薄手の長袖シャツとジャケット1枚で歩いていました。
ただ、大きな問題ではありませんが、オフシーズンということで、ゴンパ(お寺)がお坊さん不在で閉まっていたり、ナムチェのシェルパ博物館が閉まっていたりはしました。
ナムチェのロッジやお店も12月終わりには半分~2/3ぐらいが閉まっていましたが、薬局も2軒あるうちの1軒は開いていたりと、特に困ることはありませんでした。
ナムチェより高所でも、それぞれの集落で開いているロッジがゼロになることはないようです。
もし次に行く機会があるとしたら、もう少し寒さがマシで、でもトレッカーの数が減ってくる11月後半からトレッキングをスタートして、12月中旬ごろに終わらせるのがベストかなと思っています。

目的地について
エベレスト街道に行くと決めたら、一番ワクワクするのは目的地をどこにするかではないでしょうか。下に難易度順に5つのルートを並べてみました。日数はルクラ発からルクラ着までの目安です。
主な目的地5つ
1. ナムチェバザール周遊(5~7日間)
- 特徴:標高3,440mのナムチェバザールはクーンブ地方の中心地で、ロッジやレストランでにぎわう街。ルクラから2日間でアクセスできる。展望台からは、少し距離はあるもののエベレストをはじめとするヒマラヤの壮大な山々が眺められる。ナムチェから半日で行けるクムジュン村やキャンズマ、エベレストビューホテルまで足を延ばすのもおすすめ。
- おすすめ:体力や高度順応に自信がない方や、遠くてもよいからエベレストを見てみたい方に最適。短期間の旅行でも訪れることができ、エベレスト街道の魅力を味わえる。




2. ゴーキョ(11~13日間)
- 特徴:美しいゴーキョ湖とゴーキョピーク(5,357m)からの絶景が魅力のルート。ゴーキョピークからは、エベレスト含む4つの8000m峰を含む大パノラマを眺めることができる。また、最終宿泊地の標高はエベレストベースキャンプ方面より低く、所要日数も少な目で済む。
- おすすめ:エベレストベースキャンプよりも格段にトレッカー数が少ないので、静かなトレッキングを楽しみたい方には最適。エベレスト街道の別の視点からヒマラヤを堪能したい方におすすめ。

3.エベレストベースキャンプ&カラパタール(14~16日間)
- 特徴:エベレストの麓にあるベースキャンプ(5,364m)と、その背後に位置するカラパタール(5,545m)の頂上の両方を目指すコース。カラパタールの頂上からはエベレストの圧倒的な姿が堪能できる。断トツ一番人気のルート。
- おすすめ:エベレストを至近距離で見てみたい方に最適。

4. チョラ越えでのエベレストベースキャンプ・ゴーキョ周遊コース (15日間~17日間)
- 特徴:エベレストベースキャンプ、カラパタールに登頂後、チョラ峠(5,420m)を超えてゴーキョへ向かうルート。高所での滞在日数が長くなるため難易度は高い。
- おすすめ:上級者向け。2大展望地を一度に楽しみたい方に。

5.スリー・パス(18~20日間)
- 特徴:コンマラ(5,535m)、チョラ(5,420m)、レンジョラ(5,300m)という3つの峠を越えながら巡る挑戦的なルート。チュクン、カラパタール、ゴーキョという3大展望地に一度に行くことができる。
- おすすめ:上級者向け。高所トレッキングと複数の峠越えに挑戦したい方に。

私たちの場合 ~カラパタールかゴーキョかどっちがいい?
ゴーキョを選んだ理由
私たちは一番人気のカラパタール&エベレストベースキャンプではなく、ゴーキョを目的地にしました。その理由は、28年前に行ったときにあまりにも素晴らしい場所だったから。(28年前は、ガイド本で見た写真の美しさで決めました。)
ちょっと変な理由かもしれませんが、カラパタールにも行ってみたいのは山々ながら、今回カラパタールに行って前回のゴーキョほどの感動がなかったらきっと後悔すると思い、再びゴーキョに行くことにしました。

ゴーキョにはターコイズブルーの美しい湖があり、真っ白な雪山とのコントラストが最高なのです。また、世界第1位と4~6位の高峰(エベレスト、ローツェ、マカルー、チョーオユー)や、ギャチュンカン、ゴジュンバカンなどチベット国境の山々にぐるりと囲まれた壮大なパノラマは、ゴーキョ最大の魅力だと思います。

カラパタールとゴーキョの比較

自分で行ったことがないので安易に比較はできませんが、カラパタールからの方がエベレストまでの距離は断然近いため、その迫力は圧倒的なはずです。でも360°の展望という点からはゴーキョの方が勝るのではと思っています。
また、トレッカーの数には大きな違いがあります。私たちの時には、カラパタール方面とゴーキョ方面とで、歩いている人の数の比率は9対1ほどでした。静かに歩きたい方にはゴーキョが断然おすすめですが、オフシーズンの単独トレッカーにとっては、カラパタール方面の方が人が多く心強いかもしれません。
最終的に歩いたのはゴーキョ、チュクン周遊ルート
私たちはもともとゴーキョ単純往復だけをするつもりでした。でも、ゴーキョピークに登頂したあと日程に余裕があったため、ポルツェ村を経由して、カラパタール方面の途中にあるディンボチェまで足を延ばしました。そして、ディンボチェから日帰りで好展望地のチュクンへ行ってからルクラ方面へと引き返しました。

途中のパンボチェ、ディンボチェではアマダブラムに大接近。また、チュクンへの道ではローツェの大障壁の真横を歩いたり、ヒマラヤひだが美しい山を間近で見ることができて、大満足のトレッキングになりました。
日程について
目的地が決まったら、次に具体的にどのような日程にするか決めましょう。

日程の組み立て方
各ルートのモデル日程がガイドブックや旅行会社のウェブサイトに載っているので、参考にして日程を組み立てるのがおすすめです。
ただし、注意すべきなのは以下の点です。
- 高度順応日を入れる(ナムチェバザールで必ず2泊。標高4500m周辺のディンボチェやマッチェルモでも2泊。)
- 1日あたりの距離を自分に合わせて調節する(荷物を自分で持つ場合、ツアーの日程を参考にするときついことも。自分が楽しめるペースで行くのが一番大事)
- できれば体調不良や悪天候のための予備日も作る
なお、カトマンズールクラ間の飛行機は、視界不良で数日間キャンセルされることがよくあります。トレッキング終了から国際線での帰国日までにはさらに数日の余裕をもたせることも大切です。

私たちの場合
私たちのざっくりした日程は以下のとおり。
| 1日目 | カトマンズ着 |
| 2日目 | トレッキング準備 |
| 3日目 | チャーター車でファプルへ |
| 4日目~25日目(22日間) | エベレスト街道トレッキング(ゴーキョ・チュクン周遊。ゆっくりペース) |
| 26日目 | 飛行機でルクラからカトマンズへ |
| 26~29日目(4日間) | カトマンズ観光 |
| 30日目 | カトマンズ発 |
この日程で余裕をもってトレッキングを楽しむことができました。
12月は快晴が続くため、心配だったルクラからカトマンズへのフライトも予定通りに飛んでくれました。
山の中では何が起こるかわからないので、できるだけ余裕のある計画にするのがおすすめです!




コメント