カトマンズ最終日の午前中、チベット仏教の聖地、ボダナートへ行くことにしました。
ここには世界遺産にもなっている、ネパール最大のストゥーパがあります。
ボダナートの周りにはたくさんのチベット寺院があります。
ひょんなことからその一つで、10人以上ののお坊さんに囲まれて祈祷をしてもらうはめに・・。
私たちの経験からすると、希望者はきっと誰でも祈祷してもらえるはずです。
その時の様子をくわしくレポートします!
まず伏線
ボダナートへ観光へ向かう朝、長男タローが「ちょっとしんどい」と言い出しました。
じゃあ部屋で休んでゆっくりしていたら?ということで、ホテルに一人残していくことに。
これが後で笑える話になるとは、このときは予想だにしていませんでした。
本気のパワースポット!ボダナート
タメル地区からは、ホテルの近くにたむろしているタクシーに乗り込んでボダナートへ。
乗る前に交渉して500ルピー。
カオス状態に混んでいる道路を走り、約30分でボダナートに到着。
建物の間の通路にチケットカウンターがあります。
そして、いきなりバーンと真っ白なストゥーパが飛び込んできます。
これは本当にすごい!
想像よりも大きくて、めちゃくちゃ神々しい!
鈍感な私でも、ビンビンとパワーを感じます。
ストゥーパの周りを、信者に混じって時計回りにまわってみました。
チケットカウンターの半周向こうに階段があるので、そこからストゥーパの1段上にあがることができます。
青空にはためくタルチョー。“ありがたい”空気で満ちています。
グル・ラカン寺院
そこからさらに1周して、ふと目についたチベット寺院に入ってみることにしました。
グル・ラカン寺院というお寺で、1階には巨大なマニ車があります。
2階にはバルコニーがあり、眺めが良さそうだったので上がってみました。
すると、そこから本堂に入れるようになっていました。
靴を脱いでお堂に足を踏み入れると、金色の巨大な仏像が立ち並び、おごそかな雰囲気です。
周りの壁にはきれいな仏画も描かれています。
邪魔にならないように・・と思いながらゆっくりお堂の中を歩いていると、僧侶に声をかけられました。
ご祈祷のはじまり
ジローとサブローを指して「兄弟?」と聞かれたので、
「そうです。もう一人長男がいるんですけど、sickでホテルで休んでいるんですよ。」と、何気なく返事をしました。
すると「じゃあみんなの健康を願って祈祷してあげるから、こっちへ来て座りなさい」と。
ええ~っ?もうちょっと仏像をゆっくり見たいんだけど、と思いつつも、言われるままに、お堂の真ん中に正座しました。
手を合わせて目をつぶると、何やらお経を唱えてくれます。
そして、特別な水を口に含むように言われたり(お腹を壊すといけないので飲むフリだけ)、お経の束で頭をたたかれたり・・。
子供たちは、カタ―(チベット仏教のスカーフ)もいただきました。
そして一通り終わると「ドネーションをお願いするよ」と。
やっぱり、そうでしょうとも。
・・・・・
私はケチに200ルピー(約200円)ぐらいでいいかなと思ったのですが、気前のいい夫は「1000ルピーぐらい払ったら?」と言ってきます。
お坊さんの前でもめるのもアレなので、おとなしく1000ルピーを支払いました。
ご祈祷ヒートアップ
すると、その額が効果を発揮したのか「じゃあ次は病気の長男のために特別なお祈りをしてあげよう」と。
そしてあれよあれよの間に、10人以上のお坊さんが勢ぞろい!
やたらと豪華な祈祷がはじまってしまいました。
ラッパに太鼓にシンバルが「ブォー、ブォー、シャーン、シャーン」と響き渡ります。
そこに何人ものお坊さんがお経を読むハーモニーが重なり、ときどき手拍子まで混じります。
その間私たちは、ご本尊様に向かって手を合わせて目をつぶったまま。10分以上も続きました。
そのあいだ頭に浮かぶのは、今ごろホテルの部屋で、のんびり寝ころびながら、テレビのアニメ番組でも見ているタローの姿。
そんなタローのために、こんなに盛大に病気回復が祈られてるなんて!!
笑ってしまいそう・・・。
でもお坊さんたちの手前、真剣な表情で手を合わせ続けました。
七五三よりも大層なお祈りだったなぁ。
タローはこれからずっと健康でいられることでしょう。
この後は、ストゥーパを眺められる屋上カフェで休憩し、それからタローの待つホテルへと急いで戻ったのでした。
まとめ
ボダナートと同じように有名なストゥーパにスワヤンブナートがあります。そちらの方がタメル地区からは近くアクセスがよいのですが、個人的にはボダナートの方がビビッとくるものがありました。
周りにはチベット寺院もたくさんあり、ここでご紹介したように、タイミングがよければご祈祷してもらうこともできます。
カトマンズならではの体験をしに、観光の際にはぜひ足をのばしてみてください!